公認会計士といえば、監査業務やコンサルティング業務を通して日本企業や経済を支える重要な役割を担う職種です。
公認会計士になるための第一歩が「公認会計士試験」ですが、その難易度は弁護士や医者といった国家資格と並ぶほどの難しさだといわれています。
そんな公認会計士試験に、独学で合格することは可能なのでしょうか?
今回は独学で勉強するメリットやその方法についてご紹介します。
Contents
公認会計士試験に独学で合格することはできる?
公認会計士試験の合格率はここ数年10%前後で推移しており、2017年度の受験者数は1万1,032人、合格者は1,231人、合格率は11.2%でした。
このように非常にハードルが高い試験だといえますが、きちんと学習計画を立て、それをしっかりとこなしていくことが出来れば、独学での合格も「絶対に不可能だ」ではありません。
しかし、独学での勉強が合格への最短ルートになるかは分かりません。
これから公認会計士試験の合格を目指す方は、それぞれの学習方法のメリット・デメリットを把握した上で、最も自分に合った方法を選ぶことが重要になってきます。
独学で勉強することのメリット・デメリット
公認会計士試験に合格するためには専門学校や大学院に通ったり、通信教育で勉強したりと様々な方法があります。
その中のひとつが「独学」での勉強方法です。独学で勉強する際には以下のメリット・デメリットが挙げられます。
独学で勉強するメリット
- コストがかからない(市販の教材<学校などの授業料)
- 好きな時間・場所で勉強できる
- 自分のペースで進められる
独学で勉強するデメリット
- 分からない部分を理解するのに時間がかかる
- 法改正などの新しい情報を取り入れにくい
- 継続が難しい
独学での勉強は、費用が最も安く抑えられるだけでなく、学校のように決まった時間に決まった内容を行うわけでないので、本人の裁量にすべて委ねられます。
一方で、自力で問題文を理解して解いていかなければならないため、難問にぶつかったときに誰かに相談することができません。
さらに、一人で膨大な知識量を身に付け問題をこなすという作業は決して楽なものではなく、最後までやり抜く強い意思がなければ勉強の継続は厳しいものになります。
それでも独学でチャレンジしたいという方には、次の勉強方法がおすすめです。
効率的な勉強方法とは?
独学で効率的に勉強を行うには、次のポイントを抑えておくことが大切です。
- 学習計画を立て、それを確実に遂行すること
- 問題文を正しく読み取る練習をすること
- 過去問をたくさん解いて問題に慣れること
基本的なことですが、確実に合格するためにはどれも重要になってきます。
特に学習計画においては、公認会計士試験に標準を合わせた計画を立てましょう。
公認会計士試験は2段階の構成となっており、まず「短答式試験」を受験し、合格すれば「論文式試験」に進めるようになっています。
このうち短答式試験のほうが難易度が高く、2017年度の合格率は2割以下でした。つまり、受験者のうち8割がこの短答式試験で落ちてしまっているのです。
逆にいうと、短答式試験にさえ通過すれば合格する確率は非常に高くなります。よって勉強期間の前半はこの短答式試験対策に集中することが良いでしょう。
そしてある程度問題に慣れたら、予想問題や予備校で行われている模試にも参加してみましょう。
まとめ
独学で公認会計士試験に合格することは正直簡単ではありません。しかしやり遂げる強い意志を持ち、自分に合った勉強法を実行すれば決して不可能ではありません。
目標を達成できたときに自分にご褒美をあげたり、思ったような結果が出ない時には少し息抜きをしたり、モチベーションを保ちながら、自分のペースで学習を進めて合格を目指しましょう。