公認会計士試験に一発合格しなくても問題ない理由

公認会計士試験は、税理士試験などよりも難解と言われている試験です。

そんな中、挑戦はしたものの、一発で合格できなかったら、たとえ数年かけて合格できたとしても、将来的に不利になるのではないかと不安に思う人もいるはずです。

一発合格しなくても就職の際に不利になることはない

ただ、結論から言ってしまえば、新卒かどうか/年齢/それまでのキャリア等、一般的な事柄が関係することがあるとはいえ、試験に一発合格できなかったという理由で、就職の際に不利になることはありません。

(公認会計士の就職事情についてはこちらをご覧ください)

そもそも公認会計士試験には「免除制度」というものが設けられており、一発で合格できなかった人たちでもその制度を使って再チャレンジするによって、より合格に近づけるような試験となっているのです。

今回は、公認会計士試験における短答式と論文式の試験の両者から、免除が適用される条件や科目などをご紹介します。

公認会計士試験の免除制度について

公認会計士試験の概要

まずは前提として、公認会計士試験では5月と12月に実施される「短答式試験」と、5月、12月のいずれかの短答式試験に合格した後に受ける「論文式試験」の両方に合格しなければなりません。

短答式試験は「管理会計論」「企業法」「財務会計論」「監査論」から出題され、マークシート形式の試験が実施されています。

論文式試験は「監査論」「租税法」「会計学」「企業法」「選択科目」から出題され、記述形式の試験が実施されています。

試験の制度について詳しく知りたい方はこちらをどうそ。

そしてこの短答式試験と論文式試験のそれぞれに試験の免除制度が設けられているのです。

では、免除科目について詳しく見ていきましょう。

短答式試験の免除制度

短答式試験に合格することによる免除

短答式試験が免除になるにはいくつか方法がありますが、まずは短答式試験自体に合格すると、その後の短答式試験がまるまる免除されることがあります。

それはどういうことかというと、例えば、短答式試験には合格したけれど、論文式試験に不合格だった場合、すでに短答式試験には合格しているということで、短答式試験については、2年間の免除期間が設けられます。

さらに、短答式試験に一度合格して免除を受けていても、再度短答式試験を受験することもできます。そしてもし再び短答式試験に合格すれば、免除の有効期間を延長することもできます。

このように短答式試験に合格することができれば、短答式試験の免除期間というのが設けられ、その間は論文式試験だけを受験すればよく、そこで合格できれば公認会計士となれるのですね。

ここから分かる通り、一発で短答式試験と論文式試験の両方に合格できなかったとしても、短答式試験にさえ合格していれば、その後2年間は論文式試験に向けて集中的に学習し、合格する可能性を大幅に広げることができるのです。

資格や学歴による短答式試験免除

他にも、資格や学歴による短答式試験の免除基準などもあります。

  • 商学関係の教授や准教授の資格を3年以上保持していた場合
  • 商学関係の博士号を持っていた場合
  • 法学関係の教授や准教授の資格を3年以上保持していた場合
  • 法学関係の博士号を持っていた場合
  • 司法試験の合格者の場合

このような資格や学歴を持っている人はそう多くはないかもしれませんが、それでもキャリアの幅を広げる意味で、上記に当てはまる人は短答式試験が免除になるという大きなアドバンテージがあるので、公認会計士の資格取得を検討してみるのもいいでしょう。

資格や学歴による短答式試験一部科目免除

上記のように全科目免除とはならなくても、一部科目が免除となる条件もあります。

  • 財務会計論が免除となる条件
    • 税理士となる資格を有するもの
    • 税理士試験の簿記論及び財務諸表論の合格者及び免除者
    • 大会社・国・地方公共団体等で会計または監査に関する事務または業務等に従事した期間が通算7年以上になる者
  • 財務会計論・管理会計論・監査論が免除となる条件
    • 一定の要件を満たす会計分野に関する専門職大学院修了者

このように、全科目免除とはならなくても、財務会計論など勉強時間を多くとる必要がある科目が免除になるのは大変有利です。

一部科目免除の対象となる人も是非とも公認会計士試験受験を検討してみてはいかがでしょうか。

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論文式試験の免除制度

論文式試験で免除申請するためには、まず短答式試験に合格するか、あるいは短答式試験の全科目の免除資格を有していなければなりません。
その上で、どのような場合に試験が免除になるのか、基準や科目などを見ていきます。

過去の試験で一部科目が合格基準に達していた場合

論文式試験では、前年、前々年の論文式試験において、合格点に達する成績が取れた科目については、その該当科目が免除となります。

つまり、全体としては合格基準に達していなくても、一部の試験科目において合格基準に達していれば、申請により、それ以降2年間はその科目が免除となるのです。

資格や学歴による論文式試験一部科目免除

試験の一部科目合格の他に、資格や学歴による一部科目免除もあります。

  • 大学で商学関係の教授や准教授として3年以上就いていた場合、もしくは商学関係の博士号を持っていた場合は「経営学」「会計額」の科目が免除となります。
  • 大学で法律関係の教授や准教授として3年以上就いていた場合、もしくは法律学系の博士号を持っていた場合は「企業法」の科目が免除となります。
  • 高等試験本試験の合格者は、受験内容の試験が免除されます。もしくは、商法関係で合格していた場合は「企業法」の科目が免除となります。
  • 別に受けた司法試験に合格していた場合「民法(選択科目)」「企業法」の科目が免除となります。
  •  不動産鑑定士試験に合格していた場合、もしくは旧鑑定評価法の試験で同じように合格していた場合は「経済学」か「民法(選択科目)」のどちらかが免除となります。
  • 税理士となる資格を有する場合、「租税法」が免除となります。
  •  実務経験があり、公認会計士や監査審査会に必要となる応用能力や学識があると認められた場合には、就いていた仕事の内容によって「監査論」や「会計学」などが免除となります。

この他にも論文式試験の免除になる科目はいくつか存在しますが、代表的なものをご紹介してみました。

まとめ

これまで見てきたように、公認会計士試験では短答式試験と論文式試験の両方に免除制度が設けられています。

資格や学歴による免除以外にも、試験の一部に合格することによって、再チャレンジする再に有利になる科目免除という制度もあります。

このように、一部でも合格した実績があるなら、すでに一定の基準をクリアしている証拠でもあります。

一定の基準をクリアした者だけに与えられる免除科目制度ですので、たとえ一発で合格できなかったとしても決して落胆することなく、是非とも1回目よりはずっと有利になる2回目以降の試験にチャレンジしましょう。

試験合格後の就職活動においても、一部科目合格であっても一定の基準はクリアしているということが十分理解されているので、それだけで不利になることは決してありません。

むしろ自信をもって免除制度を利用して難解と言われる公認会計士試験にチャレンジしてみましょう。

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