公認会計士試験とは?合格までの流れ

誰しも一度は「公認会計士」という資格を聞いたことはあるのではないでしょうか。

これから公認会計士を目指す方、会計士の資格に興味を持った方に向けて、そもそも公認会計士の資格とは何かから始まり、資格を得るための試験について、分かりやすく説明します。

公認会計士は食える国家資格!

公認会計士は会計に関する業務の一切を担うスペシャリストです。

医師・弁護士に並ぶ三大国家資格といわれているほど難関であり、独占業務として監査業務を行うことができます。

会社は健全な経営を継続するために会計士の力が必要不可欠です。彼らの業務は監査、財務・経理や管理会計、そしてコンサルティングに至るまで会社経営の根幹を担う幅広いものとなっています。

公認会計士の独占業務

財務諸表監査は公認会計士の独占業務で、資格を保持している人間のみが従事することができます。企業から学校法人、公益法人など幅広い対象について、貸借対照表や損益計算書などの財務諸表に示されている経営状態が正しいものであるのかを公正に判断し意見します。


監査された企業は信用が担保され、投資や融資などの取引を円滑に行うことができます。それは同時に投資家や債権者側の保護を意味するため、社会経済に非常に重要な役割を担っています。

税理士・行政書士の資格を取得することもできる

公認会計士試験合格後は、登録することで税理士、行政書士の資格を取得することもでき、それらの独占業務を行うこともできます。スペシャリストの立場でクライアントに経営アドバイスなどを提供するため、その報酬は平均年収と比較しても高いものとなっています。

近年ではグローバル化の波に乗り、海外で活躍の幅を広げる会計士も増えています。
現在では世界約120ヶ国(約160団体)で、およそ250万人が会計士として従事しています。

公認会計士試験は、挑戦しやすい試験制度に変わった

公認会計士試験は、金融庁の公認会計士・監査審査会が実施しています。


三大国家資格と称されていますが、医師や弁護士をプロセスとは異なり大学や学部を問わず誰でも受験することが可能です。

試験は短答式と論文式の2種類

試験は短答式と論文式の2段階構成で試験日程も別日に設定されています。

短答式試験では4科目(財務会計、管理会計、企業法、監査論)、論文式試験では5科目(会計学、監査論、企業法、租税法、選択科目(経営学、経済学、民法、統計学から受験者が前もって選択する1科目)が課されます。

受験者はまず、年2回(12月と5月)実施される短答式試験(マークシート方式)のいずれかを受験します。その後、短答式試験合格者及び短答式試験免除者は、年1回(8月)実施される論文式試験を受験し、合格すると、公認会計士試験の合格証書が発行されます。

試験のスケジュールは12月ごろに翌年のものが審査会ウェブサイトにて公表されます。出願はインターネットまたは書面ですることができ、受験料は短答式試験出願時に納付します。

電卓の持ち込みが許されているため、計算自体が不得意な方でも問題なく目指すことができます。

試験の合格基準

短答式試験は総点数の70%を基準とし、審査会が相当と認めた得点比率を元に合格基準が決められます。しかし1科目がその科目の満点の40%を下回ると不合格となります。

論文式試験は総点数の52%を合格の基準としています。採点は複数の試験委員が審査会独自の採点方式に沿って行っています。

2006年より簡素化された試験内容

試験内容は2006年より簡素化されました。合格者の質を下げることなく、学生も社会人も含めたあらゆる人材が受験することが狙いです。

免除制度による再チャレンジの推奨

さらに、公認会計士試験には短答式試験・論文式試験の両方に免除制度というものがあり、資格や学歴、また過去に一部科目に合格していることなどを条件として、たとえ一発ですべての試験に合格できなくとも、1回目以降の試験で免除となる科目を設けることで、再チャレンジで合格できる可能性を格段に上げることができます。

免除制度についての詳しい情報はこちら

短答式試験

短答式試験については、平成20年試験から、従来の2週間の週末にわたる2日の日程を短縮し、週末1日の試験となりました。これに伴い、試験時間は全科目につき、従来のおおむね3分の2に短縮されています。

試験時間(令和2年公認会計士試験)

  • 企業法 60分
  • 管理会計論 60分
  • 監査論 60分
  • 財務会計論 120分

問題数は、財務会計論は40問以内、管理会計論、監査論及び企業法は各20問以内で出題されます。

論文式試験

論文式試験については、従来の平日3日間から、連続する週末の3日間(金土日)と変更。

また、論文式試験の役割は、思考力、判断力、応用能力、論述力等を有するかどうかの評価に重点を置くべきとの観点から、従来の企業法、民法に加え、新たに、会計学、監査論、租税法についても、法令基準等が配付されます。このことにより暗記重視の勉強を懸念する受験者の心理的負担を緩和することに繋げています。

試験時間 (令和2年公認会計士試験)

1日目

  • 監査論 120分
  • 租税法 120分

2日目

  • 会計学 120分
  • 会計学 180分

3日目

  • 企業法 120分
  • 選択科目 120分

受験者はこれら2段階の試験を突破し、晴れて公認会計士資格を手にすることができます。

一般的に3000時間、1年から2年の学習期間が必要と言われています。

試験の合格率・合格者数の推移

短答式、論文式共にストレートで合格する確率は毎年10%前後を推移しています。

短答式は年2回受けられ、一度合格すると2年間保持できることもあり、短答式単体での合格率は25%、論文式単体では約40%となっており、掛け合わせることで約10%と算出されます。

願書提出数、合格者数ともに右肩上がりとなっており人気が再燃する一方で、合格率も上がっています。

年度 受験者数 合格者数 合格率
平成28年 10,256人 1108人 10.08%
平成29年 11,032人 1231人 11.2%
平成30年 11,742 1305人 11.1%

まとめ【公認会計士は就職とキャリアにとって確実に有利】

公認会計士とは社会全体の経済活動において必要不可欠な存在です。

そんな意義の高い職業である分、試験の突破率は10%前後と、決して楽な資格ではありません。

しかし、しっかりとした戦略的な学習をもとに見事合格すれば、大手監査法人への就職はもちろん、税理士などの業務やコンサルティング、グローバルな活動など、自分の可能性を大いに広げる機会を手にすることができるでしょう。

参考

※日本公認会計士協会

※公認会計士・監査審査会

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