使える資格は?弁護士・公認会計士・税理士で比較

数ある日本の資格試験の中でも合格・取得が特に難しいとされ、難易度ランキングなどでは必ず上位に入る試験の中に、司法試験・公認会計士試験・税理士試験の3つがあります。

誰でも一度は耳にしたことがあっても具体的な違いや資格の概要は複雑そうでよくわからなかったりするかもしれません。そこで各試験の概要や合格後に就く業務や年収など、さまざまな角度から比較します。

独立開業もできる独占業務が魅力!

司法試験合格者

司法試験に合格し、1年間の実務修習(修了試験あり)を終えると、「裁判官」「検察官」「弁護士」のいずれかになることができる「法曹」という資格を得ます。この3つは「法曹三者」と呼ばれています。

多くの合格者が「裁判官」「検察官」「弁護士」になりますが、政治家、実業家、企業の法務部、法律学の研究者になる場合もあります。

「弁護士」は全国各地の弁護士会に登録することが義務付けられており、登録すれば「弁護士」となります。「検察官」は法務省の実施する試験に合格することで「検察官」となります。「裁判官」は「法曹」の資格を得た合格者の中の成績優秀者の中から任命されます。

公認会計士試験合格者

公認会計士試験に合格し、2年間の実務従事をすると「公認会計士」となります。

多くの合格者が監査法人や企業などの経理や財務等の職務に就きます。また、会計士事務所やコンサルティング会社などに勤務し、経営コンサルタントとなることも多くあります。

将来的には独立し、会計士事務所を開業し企業の監査やコンサルティングを行う場合もあります。

税理士試験合格者

税理士試験に合格すると、公認会計士と同様に、2年間の実務従事後に「税理士」となります。

会計士事務所、税理士事務所、税務署、企業の税務担当など、税務のスペシャリストとしてスキルを発揮します。

司法試験合格者と公認会計士合格者は「税理士」としての業務を行うことができる

「弁護士」「公認会計士」の資格を持っていると「税理士試験」に合格していなくても「税理士」の職務を行うことができるという特例があります。通常業務の中で、税理士の知識を使用することが多くなるためです。

「公認会計士」と「税理士」は混同されたり、「同じなのでは?」と勘違いをされたりすることがよくあります。厳密には細かい違いがたくさんありますが、簡単に分けるとすると「公認会計士」は企業などの法人に対して監査・コンサルティングなどを行い、「税理士」は法人や個人等に税金に関するアドバイス・指導などを行う、という違いがあります。

試験概要

試験制度は、公認会計士が1番ねらい目

試験の実施時期、受験資格などはそれぞれ主催団体が違うため大きく異なります。また免除制度などもそれぞれの試験によって異なるため、確認が必要です。

以下に概要、合格情報、登録人数をそれぞれ表にまとめました。

  司法試験 公認会計士試験 税理士試験
実施時期 5月 短答式:12月・5月
論文式:8月
8月
受験資格 ・法科大学院課程の修了者
・司法試験予備試験の合格者
・制限なし ・大学、短大又は高等専門学校を卒業した者で、
法律学又は経済学を1科目以上履修した者
・大学3年次以上で、法律学又は経済学を
1科目以上含む62単位以上を取得した者
・一定の専修学校の専門課程を修了した者で、
法律学又は経済学を1科目以上履修した者
・司法試験合格者
・公認会計士試験の短答式試験に合格した者
(平成18年度以降の合格者に限る)
試験形式 短答式・論文式 短答式・論文式 記述式
試験科目 短答式:
憲法、民法、刑法

論文式:
憲法・行政法・民法・商法・
民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法と
選択科目(倒産法、租税法、経済法、知的財産法、労働法、環境法、国際関係法)
短答式:
企業法、管理会計論、監査論、財務会計論

論文式:
監査論、租税法、会計学、企業法、選択科目(経営学、経済学、民法、統計学)

簿記論、財務諸表論、
選択科目3科目(所得税法、法人税法、相続税法、消費税法
又は酒税法、国税徴収法、住民税又は事業税、固定資産税)

ここでポイントとなるのは2つです。

1つ目は、「公認会計士試験」の受験資格に制限がない点です。つまり学歴など関係なく、頑張れば誰でも目指せるというところです。

2つ目は、公認会計士や弁護士には税理士資格の取得が登録により可能であるところです。つまり公認会計士や弁護士資格を持っていれば、試験を受けることなく、税理士として登録し、活動できるということです。

受験者数・合格者数

  司法試験
(2019年)
公認会計士試験
(2018年)
税理士試験
(2018年)
受験者数 4,466人 11,742人 30,850人
合格者数 1,502人 1,305人 4,716人
合格率 33.6% 11.1% 15.3%

合格率だけで見ると司法試験が最も高くなっていますが、そもそもの受験資格を得るまでのハードルは決して低くありません。それと比較し、公認会計士試験は受験資格に制限がなく、幅広い層にチャンスが開かれていると言えるでしょう。

弁護士も公認会計士も平均年収は2倍以上!

平成30年に厚生労働省が発表した「賃金構造基本統計調査」から3つの試験の合格者の平均年収を比較してみましょう。

  • 弁護士 1,203万円
  • 公認会計士/税理士 820万円

日本全体の平均年収が約400万円といわれているなか、3つの試験合格者の平均年収はその2倍以上と、かなりの高収入が期待できるといえるでしょう。

ただし注意したいのは、弁護士は案件ごとの報酬なので、営業力があれば平均以上に優に稼ぐことができますが、営業力がないと就職すら難しいという傾向があります。

一方、チームで働く会計士は、着実に業務をこなすことができれば、確実に820万円~1200万円が目指せる資格です。

税理士は顧問料の単科が比較的安く、弁護士や会計士と比べ年収が若干見劣りしてしまうという現実がります。

まとめ 【 今目指すなら公認会計士がオススメ 】

全く異なる3つの資格試験でも、共通する部分や似ているようで違う部分があることをご覧いただけたでしょうか。

3つの資格試験の合格者は、あまり関わりを感じなくても私たちの日々のお仕事や生活の中で陰ながら支えていたり、困った時に頼りになる存在です。

この中でもとりわけ公認会計士については、受験資格制限がないことや、登録のみで税理士としても働くことができるということからも、狙い目でオススメの資格であると言えます。

いずれにしても試験合格というハードルはあるものの、その社会的意義ややりがい、収入面でも大きな魅力があるのは確かです。これからのキャリアを考える上で是非、検討してみてもいいかもしれません。

 

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