公認会計士の上を行く「公認会計士アクチュアリー」をご存知でしょうか?
保険会社や企業の資産運用を担当する、いわば数字に強い理数系の会計士が公認会計士アクチュアリーです。
具体的な例で言うと、公認会計士アクチュアリーは、損害保険で損害が発生した際などに、その損害に対する保険料の支払額を決めたりします。
ここでは、公認会計士アクチュアリーとはどんな資格なのか?その勉強方法から合格率、そして取得のメリットにはどんなものがあるのかをご紹介致します。
公認会計士アクチュアリーとはどんな資格?
資格取得の難しさ、そして業務の複雑さでは公認会計士の上を行くと言われる「公認会計士アクチュアリー」。
主に生命保険や損害保険会社、信託銀行などに属して、保険会社や年金、資産運用などの分野で活躍するというのがアクチュアリー会計士です。
アクチュアリー自体には約40年の歴史がありますが、公認会計士に比べてスクールなども少なく、勉強の仕方が難しいと言われています。
試験は、第一次と第二次に分かれます。
第一次試験
以下、投資理論の中から5科目を選択します。合格すると「準会員」になります。
数学
生保数理
損保数理
年金数理
会計
経済
第二次試験
以下のコースから2つを選択します。合格すると、晴れて「正会員」になります。
生保コース
損保コース
年金コース
公認会計士アクチュアリーになるための勉強方法とは?
合格率10%以下と言われる公認会計士ですが、公認会計士アクチュアリーは、さらにその上を行く難解さで合格率はさらに下がると言われています。
近年では就職難に備えてか、学生のうちに取得する人も出てきていますが、理系学生のロジカルに思考できる頭を持ってしても、合格には数年かかると言われています。公認会計士アクチュアリーのスクールも公認会計士に比べて少ないので、いかに独学で効率よく勉強するかが鍵となるようです。
公認会計士アクチュアリーになるための勉強範囲には、数学、生保数理、年金数理、投資理論などの科目が含まれます。これらの知識の下積みが企業に入ってからの即戦力に影響しますが、理科大レベルに合格できるほど数学に強くないと、合格は難しいようです。
ちなみに公認会計士アクチュアリーの合格率は定かではありませんが、金融系の資格で言うと、証券アナリストよりは難しく、デリバティブ(金融派生商品)のプライシング(価格付け)を行う職業であるクオンツよりは簡単だという風に言われています。
公認会計士アクチュアリー資格取得のメリットとは?
近年では、特に監査法人に勤めている若い公認会計士がアクチュアリー試験を受ける傾向にあるようです。それには自分の専門である分野の領域をさらに強くしようという意欲があるようです。
公認会計士もただまんべんなく全ての分野をこなせるのではなくて、何か一つ、特に強い分野があったほうが重宝がられるようです。それには、理科大や理系大学院生が受験するレベルの公認会計士アクチュアリーはぴったりです。
それになんといってもハイレベルな資格なので、生命保険会社や損害保険会社、信託銀行などに就職することができます。
また更に高い年収を狙うなら、米国アクチュアリーという資格もあります。この資格は外資系証券会社に入るには必携の資格だと言われています。しかし難関な資格ゆえに取得者も少なく、企業はアクチュアリー人材不足に悩まされているようです。
まとめ
合格率10%以下とも言われる公認会計士資格ですが、それよりもさらにレベルが高いのが公認会計士アクチュアリーです。
近年では監査法人に勤めている若手が受験したり、理系の大学院生や大学生が受験するケースも多いようです。難関な資格ゆえに取得者は少なく、企業はつねに公認会計士アクチュアリーの人材不足に悩まされているようですので、引く手あまたの状態といえます。